なんか書名は聞いたことがあるな、くらいの理由で図書館で借りた。三上延『ビブリア古書堂の事件手帖』のシリーズ一巻目。
なかなか読むのに苦労した。文章も話もストレートでごくごく簡単なのだが、いちいちに腹が立って読み進めるのが大変だったのだ。
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これがヒロインの人。名前忘れた。
主人公の男(これも名前忘れた)が「本が読めない体質」でそれでも本のことがものすごく知りたがっている(意味がわからない)のに対して、古書店店主であるこのヒロインは、極度の人見知りだが、本のことになると一転しておしゃべりになり、また本にまつわることであれば驚異的な推理力を発揮するし、巨乳である(この品のない表現が実際に単語として登場する)……っていう設定なのだが、こういう設定だと知っていたらそもそも読まなかった。
たぶん読者の対象年齢は中高生くらいなんだろう。しかも男子。少年ジャンプとかで、ハーレムもののマンガ読んで温泉シーンとかでにやにやしているくらいの子たち。

極度の本好き(調べたらビブロフィリアって出てきた)とか古書店じたいが萌え属性とか萌え要素と呼ばれるようなものであるというのはわかるんだけど、それ以上の深みはない。総体としてはなんだか薄っぺらい物語だな、という感想を持つばかり。
同じ古書(といっても稀覯本だけど)を扱うのなら、ジョン・ダニングの『死の蔵書』のほうがよっぽど読み応えがあった気がするけど。

逆にいえば、上のイラストにピンとくるひとだったら、じゅうぶんにたのしめるのではないか。四話に分かれている物語も最終的にはきちんとまとまるし、それなりのミステリも提供されるので読めない本ではない。
ただ僕には、読んで価値ある本ではなかった。