とはいえ、わからないでもない

カテゴリ: 猫のこと

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よそのブログを見ていて、「人を好きでなくなってしまうこと」について書かれてあって、ああ、なるほどなあと思った。

すごく好きだったのに、ある時点で好きでなくなってしまうということはよくあることで、それがために私などは、ある人を好きになってしまいそうになると、「この人のことをいつか好きでなくなると思うけれどそれも『織り込み済み』にしておかなきゃいけないぜ」と思うようにしている。

と、その「保険」の効力が強すぎて、好きになることじたいが少なくなってしまった。「どうせ」という言葉を振り払うことができなくなってしまったのだ。あ、念の為に書いておくと、これは女性だけでなく、男の場合も同じこと。

「うわ、こいつ面白いなあ。友だちになれそうだなあ」と思っても、一歩引きながらつきあうようにしている。で、そうやっているうちに「粗」が見えてきて、深入りしなくてよかったと胸を撫で下ろす。「人間なんだから誰しも欠点があるのは当たり前」とか「短所を受け止めることで長所も理解できる」とかそういう理窟はわかっているのだが、他人を受け容れるということじたいがエネルギーを必要とするし、そんなところに私の少ないエネルギーを回す余裕がないのだ、今は。

だから、一歩退くというのがここ数年の私のスタイル。

こう考えると、ネコってすごい。もう無条件に受け容れてしまう。うちのネコだけでなく、そこらへんにいる野良ちゃんも受け容れてしまう。向こうが「フーッ!」と威嚇しようが逃げてしまおうが、受け容れてしまう。受け容れたい。

で、その関係がずっと継続する。「ネコを飼いだしてから5年が経ちますが、お互い倦怠期に入ったようです……どうしたらいいでしょうか?」などという人生相談を聞いたことがない。ずっと「(人間側の)好き/(ネコ側の)我慢できる」という関係は変らないのだ。これは本当にすごいことだと思う。人によっては「ネコ」が、「犬」であったり「うさぎ」に代わるのだろうけれど。



そうそう。冒頭で少しだけ触れたブログでは、「ふたりでいるのに寂しい」ということが書かれていて、私はそういう感情を体験したことがないのだが、ふと下の歌を思い出した。




雑草の二人静(ふたりしづか)は悲しけれ一つ咲くより花咲かぬより  與謝野晶子




男はたいてい鈍いので上の気持ちは女性的な感覚なのかな、と思った。というか私の場合は、とにもかくにも自分に夢中なために相手をあんまり見ていない。

あと、30代半ばで既に、思い出を賞玩すればいいやって気持ちになっている。



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漫画版は途中までしか読んでいないのだが、弟から「面白いよ」と薦められたので観た映画版の『テルマエ・ロマエ』。DVD で鑑賞。

先日の日本アカデミー賞で、最優秀主演男優賞を受賞した阿部寛が主演なのだが、まあ彼なくしては存在しない映画、といえる。

そもそも、の話なのだが、まずこういう漫画(古代ローマの風呂設計技師がタイムスリップして現代日本にやってきて、その技術を古代ローマに持ち帰る、というストーリー)が雑誌に連載されている(いた*1)、ということがすごい。連載誌は「コミックビーム」なのだが、ここ最近私が面白いと思う漫画は「ビーム」連載のもの、ということが多い。

だけど、その漫画を映画化と聞いた時点で、「ああ、どうせ……ね」みたいな失望に似たような感情もあったのだが、その「期待しない態度」が、今映画の鑑賞においては有利に働いた。

別にあらすじを書いたりはしないので、鑑賞ポイントのみ列挙。




  • そのままで古代ローマ人として出演した阿部寛市村正親北村一輝、宍戸開、勝矢が面白かったが、意外にも、きちんと演技をしていた

  • 古代ローマ側の生真面目演技に対し、神戸浩に代表される「平たい顔族*2」の演技のゆるさというのが面白かった

  • しかし、上戸彩の演技は「学芸会」の域を出ておらず、「ゆるさ」という言葉ではゆるされないレベル

  • あれ? 安岡力也の遺作だったの? でもそれにしては……と思ったら、それは太った竹内力です

  • テノール歌手(?)がサボっていたり、洗濯機で人形がぐるぐる回っているだけだったり、と多少の工夫は見られたものの、何度か繰り返されるタイムスリップシーンは、わりと冗長に感じられがちかもしれない

  • 原作を読んでいても、阿部寛(ルシウス)の「平たい顔族の文明の高さ」に対する驚きは、笑える

  • 上戸彩が採用されたのはお色気担当だったからでは、と思えるシーンがふたつほどあった(妙に強調される胸元、そして、妙にあらわになった肩*3

  • 現代劇では浮きまくる印象の市村正親が、ああいう歴史劇(?)では実に映えるということがわかった

  • 最後の方で、ルシウスがローマ市民の称讃・喝采を受けるシーンがあるのだが、それが阿部のアカデミー賞の最優秀主演男優賞受賞とダブって、興味深かった



とまあ、こんな感じなのだが、ひとつだけ、声を大にして書きたい(じゃあ、声を大にしなくてもいいんだけど)ことがあって、それは撮影地となった温泉地(上戸彩が演じた女の子の実家、という設定)に行ったことがある、ということ。

栃木は那須の北温泉で、撮影場所の北温泉旅館に宿泊したことがある。いかにも撮影場所になりそうだなっていう古く(いい意味で)胡散臭い感じの旅館で、猫が自由に旅館を行き来していたことを覚えている。本館と別館とをつなぐ通路には自動ドアがあって、猫がきちんとその自動ドアの開閉を待つのだ。

風呂から出て、部屋に戻る途中、宿の主人が玄関近くのロビー(?)のソファにすわって、その猫を膝に乗せていた。

「よしよし、今日は一日中おとうさん(自分のこと)いなかったからなあ。寂しかったかあ? よしよし」

猫は嬉しそうにぐるぐると喉を鳴らしていた。

それを横目でちらと見、会話をしっかりと耳に入れながら、「ああ、猫に対しても、自分のことを『おとうさん』と言ってしまうんだなあ」と思ったことを憶えている*4

『テルマエ・ロマエ』を観て、「あ、懐かしい。あの旅館だ」と思って、観劇後、ネットで当該旅館のサイトを観てみると、1匹の猫の訃報がその写真とともに記載されていた。




ミィミィが4月23日午後5時50分、病気のため死去しました。

15歳でした。

長年皆様にかわいがっていただきまことにありがとうございました。




いつの4月23日なのかはわからないが、15年間生きた以上、宿泊した際、おそらく私はその猫を見ているはずである。

実はきょう、『テルマエ・ロマエ』を観る前に、『荒呼吸』という漫画を読み、その中で猫に関するエピソードにいたく感動し、ふと、「ああ、あの温泉旅館の猫、どうしたのかなあ? いまでも夜は『おとうさん』の膝の上にいるのかなあ」と思い出していたところなのだ。

本当に、私があの夜に亭主の膝の上で甘えていたのを見た猫と同じ猫なのかはわからないが、なんとなく不思議なものを感じた。それだけの話。



*1:つい最近、連載完結したばかり。


*2:この表現もすっかり有名になりました。


*3:ファンでもない私には、「別にどーでもいーけどー」な感じだったが。


*4:ちなみに、2匹のネコと話すときの私の場合、「おにいちゃん」と自称している。



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今日は非常に暖こうございました。いかにも南風といった感じで、比較的寒い当地でも思わずウィンドブレイカーの裾をまくったほどです。

ただ、風がいささか強すぎて、ちょっとしたものをそこらに置いておけば吹き飛ばされてしまいそうなくらいでした。午後の3時頃を回ると雨も降ってきたので、今日はこのへんにしておこうかと仕事をサボることにし、家に帰ってくると、ネコたちが離れのガラスサッシのところでのんびりとしていました。

ラジオでは今日は春一番となる、という話でしたが、実際はどうだったんでしょう。現時点では、九州・四国・関東で春一番が確認されたようですが。

気象予報士の清水とおるさんが、「3月はライオンのようにやってきて、子羊のように去っていく」というイギリスの諺*1を紹介していて、その言葉で、あ、もう3月に入ったのだな、と実感した次第。もうふた月も過ぎたというのに、「2013年」という単語にどうもまだ慣れておらず、それどころか元号に至っては、平成二十何年だかわからないまま今年を終えてしまいそうなほど。

雨は段々に雨脚を強めて、このあと嵐めく模様。うちは平屋なので、雨が強く降ると天井を叩く音が家内に響きます。そんなときでもネコたちは、暖かければいいといった様子で、あっちへ行ったりこっちへ行ったりして、ご主人様(これは本人の弁で、ネコにとってはエサ係)の早く帰ってきたのを喜んでいるような、それともまったく気のないような、いつもどおりのネコらしい素振りでいます。




猫はたのし 硝子向かふに春あらし  活蛙





*1:羽海野チカの『3月のライオン』はこの諺から取ったタイトルのようです。



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不特定多数の方に向かって「おめでとうございます」と書いても、「し~ん」な感じなので、書きません。

大晦日はのんびりとしたふりして、ネコの写真を撮っていました。

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